2014年3月15日土曜日

センスってなんだ?

さて、今日のコラムテーマは
「センス」ってなんだ?です。

HEG式ビジネスの講座などで
ちょくちょく出てくる「センス」という言葉。

「センス」って何なのでしょう?

センスって何だろうな~と私が思う時
思い出すのが「コンピテンシー」という言葉。

1990年代半ばから2005年頃、
企業内の人材育成や人材マネジメントの手法として
「コンピテンシーモデル」というものが流行しました。
(今でも活用されている!?)

コンピテンシーとは、「成果を生む望ましい行動特性」のこと。
優秀な成績・実績を上げている人の行動を分析し特性を明らかにし、
その行動特性をモデル化して、個々の社員の能力開発に利用する。

簡単にいうと
「優秀な社員の行動のとり方を分析して、
そのマネをしよう!そうすれば皆にも結果が出るはずだ!」
といった考えのものです。

さて、この考えや手法を導入して、皆に効果があるのか?

残念ながら「効果が無い」ことが多い。
成功本などのビジネス書を読んで成功する人が
ワンサカと出てこないのと同じ理屈です。

それは、本質を捉えてないから。

大概、「行動パターンの真似をする」「書いてあることと同じことをする」
ところで留まってしまって
「何故その行動をするのか?」という
大切な「センス」の部分を視ることが出来ていないからです。
おまけに自分の感覚じゃない行動だから
続かないし。

仕事の仕方とか方法などスキルだけを視ていては
続かないし、結果が出ない。
「センス」を掴むところがとても重要なのですが
それが難しい。
だいたいセンスってものが何なのかがよくわからない。

スキルは、手法など定型化することによって身につけられますが
センスは、「感覚」なので千差万別。まず定義ができない。
定義ができないから、身につけるための定型的な手法もない。

「センス」という言葉をどういう時に使うか。
お洋服、ユーモア、食べ物、経営 etc
センスの良し悪しというのは
「選択・判断が的確である」ということですよね。

結果を生むロジックの引き出しが
その人のものとして整理されている。
そしてそのことを知っているということ。

経験の量と質、幅と深さ。
そういったものが自分のものとして、形作られているから
その人らしさを発揮しながら結果を出すことに繋がるのでしょう。

「あぁ、センスのいい人だな」と自分が感じた人は
あなたにとって重要なヒントをもたらしてくれる人かもしれません。

その人の行動そのものを「真似る、同じことをする」のではなく
その人をよく視て、その人の背後にあるモノを掴む。
あなたがセンスが良いと思う人はあなたの考えに近い人。
是非、その人を観察してみて下さい。

何故、その人がその行動をとるのか?
その人の背後にあるモノを感じられたら

あなたの「センス」に変化が起こるかもしれません。